~~岩井行政書士とユッピーが、実務の「ちょっと気になる」を考えてみた。~~

このブログでは、行政書士の仕事をしている中で出会った、「これって、どうしてなんだろう?」

という素朴な疑問や、実務上のちょっとした「モヤモヤ」について、行政書士とAIが一緒に考えていきます。

まずは、今回から登場する二人をご紹介します。

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岩井行政書士

群馬県伊勢崎市で行政書士事務所を営んでいます。

主な業務は、外国人の在留手続きなどの入管業務、自動車関係業務、太陽光発電設備の名義変更手続きなど。

行政書士として日々いろいろな案件に向き合っていますが、書類を見ていると、ときどき、

「これって、どうしてこうなるんだろう?」

「この補正、こちらの責任なのかな?」

「このケースは、どう考えるのが一番いいんだろう?」

……と、気になることが出てきます。

そんなときに相談する相手が――

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ユッピー

行政書士のマスコットキャラクター「ユキマサくん」と、私たちの相棒「チャッピー」から生まれた、このブログ専用のAIキャラクターです。

制度や資料を整理したり、疑問点を一緒に考えたり、ときには話を少し脱線させたり(笑)。

ただし、ユッピーはあくまでもAI。

最終的な判断や、お客様への説明、実際の申請については、岩井行政書士が責任を持って行います。

つまり、

私、岩井行政書士が現場担当。
ユッピーが横で一緒に考える相棒。

そんな関係です。

それでは、第1回を始めましょう。

「また1年か……」

「特定技能1号の在留期間、また1年ですか……」

特定技能の申請を扱っていると、こんな場面に出会うことがあります。

もちろん、特定技能1号の在留期間が「1年」になること自体は、決して珍しいことではありません。

ところが今回、私が気になったのは、かなりの規模で外国人を雇用している会社のケースでした。

外国人を継続的に受け入れている実績もある。

会社としても、特定技能制度を利用して外国人を雇用している。

それなのに――

申請するたびに、在留期間が「1年」。

「うーん……。どうしてなんだろう?」

これが今回の疑問の始まりでした。

そこで、ユッピーに聞いてみた

私:「ユッピー、この会社、外国人を400人近く雇用しているんだけど、特定技能1号の在留期間がずっと1年なんだ  

  よ。会社の規模からすると、もう少し長い期間が出てもよさそうな気がするんだけど、何か理由があると思う?」

ユッピー:「会社の規模だけで在留期間が決まるわけではありませんよ。

     いくつか確認したいポイントがあります。

     その中で今回ちょっと気になるのが、雇用契約の期間です。」

私:「雇用契約の期間?」

そこで、私は契約書を確認してみました。

会社の雇用契約は「1年間」

その会社の雇用契約は、基本的に、

4月1日から翌年3月31日まで

という1年間の契約になっていました。

もちろん、特定技能外国人についても同様です。

私:「……これ、何か関係あるんじゃないか?」

そう考えました。

ただ、ここは慎重に考えなければなりません。

「雇用契約が1年間だから、必ず在留期間も1年になる」

という単純な話ではありません。

在留期間は、雇用契約の期間だけで機械的に決まるものではなく、受入れ機関の状況や外国人本人の状況、これまでの在留状況など、さまざまな事情を踏まえて総合的に判断されます。

しかし、少なくとも、

「1年間の雇用契約を結んでいるのに、3年間の在留期間を希望する」

という場合には、その契約期間との関係を一度きちんと考えてみる必要がありそうです。

では、なぜ「3年」を希望するのか?

会社側からすれば、理由は非常にシンプルです。

在留期間が1年だと、外国人本人も会社も、毎年のように更新手続きについて考えなければなりません。

会社で働く外国人が何十人、何百人と増えてくれば、その事務負担も決して小さくありません。

一方で、3年の在留期間が認められれば、少なくとも更新の頻度は減ります。

外国人本人にとっても、

「来年も更新できるだろうか?」

という不安が少なくなるでしょう。

会社としても、長期的な人材育成や配置を考えやすくなります。

だからこそ、

「できれば3年をお願いしたい」

という会社の希望には、十分な理由があります。

でも、「3年を取る」ことだけを考えてはいけない

ここが、行政書士として私が大切だと思うところです。

「どうすれば3年の在留期間を取れるのか?」

だけを考えてしまうと、本質を見失ってしまうことがあります。

むしろ、

「なぜ今回は1年だったのか?」

と考えることが大切なのではないでしょうか。

もし雇用契約の期間、会社の受入れ状況、外国人本人の在留状況などに、在留期間の判断に関係する事情があるのであれば、そこを確認する。

逆に、特に問題となる事情が見当たらないのであれば、

「なぜ今回も1年なのだろう?」

と申請結果を振り返ってみる。

こうした積み重ねが、行政書士としての実務力につながっていくのだと思います。

「1年だった=何か問題がある」わけではない

ここも大切なところです。

特定技能1号で「1年」の在留期間が認められたからといって、それだけで会社や本人に何か問題があるということではありません。

在留期間の判断には、さまざまな事情が関係します。

ですから、

「うちの会社は1年しか出ない。何か問題があるのでは?」

と必要以上に心配する必要はありません。

大切なのは、

「1年だった」という結果だけを見るのではなく、「なぜ1年だったのか?」を考えてみること。

そして、その結果を次回の申請に生かしていくことです。

行政書士とAI。最後に判断するのは誰?

今回、この疑問をユッピーにぶつけてみて、改めて感じたことがあります。

AIは、制度を整理したり、考えられる要因を挙げたりすることは得意です。

でも、

「この案件では、実際に何を確認するべきなのか」

「依頼者には、どう説明するのがよいのか」

「このケースでは、どこまで踏み込んで考えるべきなのか」

という部分では、やはり実務経験が重要になります。

そして何より、

AIが出した答えを、そのままお客様に伝えればいいわけではありません。

行政書士自身が制度や最新の公的情報を確認し、最終的に判断する必要があります。

ユッピーは便利な相棒ですが、あくまでも相棒。

ハンドルを握るのは、行政書士です。

今回の「よもやま話」

今回の案件を考えていて、改めて思ったのは、

「申請書類は、単なる書類ではない」

ということです。

一枚の雇用契約書を見て、

「契約期間は1年間ですね」

で終わるのか。

それとも、

「なぜ1年間なんだろう?」

「この会社では外国人をどのように雇用しているんだろう?」

と、一歩踏み込んで考えるのか。

同じ書類を見ても、見えてくるものは違います。

行政書士の仕事は、書類を作って提出するだけではありません。

書類の向こう側にいる依頼者や外国人本人の事情を読み取り、制度との接点を考えること。

私は、そこにこの仕事の面白さがあると思っています。

そして、こういう「ちょっと気になる」を一つ一つ拾っていくことが、結果的に依頼者へのより良いアドバイスにつながるのかもしれません。

おわりに

今回は、

「特定技能1号、どうして『1年』ばかりなの?」

という、私自身が実務の中で感じた素朴な疑問から考えてみました。

在留期間は個別の事情によって判断されるため、

「こうすれば必ず3年になる」

という単純な話ではありません。

だからこそ、

「1年だったから終わり」ではなく、
「なぜ1年だったのか?」

と考えてみることが、次の申請につながるのではないでしょうか。

これからも、行政書士の現場で出会った「これって、どういうこと?」を、ユッピーと一緒に考えていきたいと思います。

それでは、また次回。